袋二つ分に詰め込まれた食品たち。 それを噛み砕いて、飲み込んでを、また噛み砕いて、何度も繰り返す。 綺麗になろう。 もっと綺麗になろう。 いや、もう、どうでもいい。 だって、あの人の薬指にはリングが光っている。 その輝きが、ふ、と脳裏を過ぎった瞬間、私は逃げ込むようにトイレに閉じこもった。