新撰組の姫君 〜もしもの世界・斎藤一編〜

「舌もげても恨まないで下さいね。」

そう一声かけてから、ありったけの力を込めて面を入れてやった。

「真剣じゃなくて良かったね。真剣だったら頭かち割れてましたよ。」

にやりと笑いながら嫌みを漏らす。

「ところで土方さん、審判のお仕事なさって下さいね。」

「あ…あぁ。面有り。勝者十六夜奏。」

固まっていた土方さんが声をかけると野次馬達が騒ぎだした。

「俺の…負け…?」

「はい。」

速さはあっても、弱い。

精神もかなり脆い(女に負ければ仕方ないかもしれないが)。

隊長って言うから期待してたけど…女相手で力を抜いて、しかも負けるなんて、

ガッカリだ。

「奏の性格が変わってねぇか?」

「なんか…黒い。」

「聞こえていますよ?」

ぶつぶつと呟く2人だが…丸聞こえだ。

「女相手だと思って力を抜く平ちゃんよりは良い根性してる自信が有りますので、御心配無く。」

竹刀持つと性格が変わるって言われます。