新撰組の姫君 〜もしもの世界・斎藤一編〜


「…逝ってしまったよ」

躊躇ったように呟いた兄様の言葉は想像通りのもので悲しくなる。

「そう…逝ってしまわれたのね」

10年前に両親を失い、兄様は新撰組という職で、兄さんは剣の腕前をいかし師範として私を養ってくれた。

最近になってやっと…師範代になり兄様達に孝行して行こうと思ったのに…