「お前何してんの?」玄関で立ちすぐんていた松口に、小川が話しかけてきた。









「ん゛っ、… 何もしてないから。」 松口は明らかに動揺しながら答えた。




「んじゃいいけど。」




そして2人は一緒に帰ることにした。







下校途中松口は思った。「彼女がいる小川なら里の好きな人を聞いてくれるかもしれない。」








松口はもう一ついい方法を考えた。


同じ野球部の奥山が里を好きという設定にすれば、怪しまれない。






奥山とは野球部で、中学から始めたということもあり、松口よりも下手な1年である。





しかも、顔はパットしないイメージで、下の上が関の山だろう。







松口は奥山に彼女がいるかどうかは知らなかったが、

まぁいないだろうと思い、計画を実行に移した。










「なぁ小川、………」