松口は里彩から好きな人を聞かれたあの日からずっと誰か自分に近付いてくるという妄想に浸っていた。







しかし３日が過ぎても近付いてくるどころか、話しかけてくる女子すらいない。

「あ〜ぁ、結局こんなもんかぁ。」




松口は期待が空回りしたことが相当つらかったのだろう、部活にも身がまったく入っていなかった。






そして大会が終わってから１週間がたった６月２５日の月曜日、この日は久しぶりに部活が休みだった。








特にすることもなかった松口は、一人で家に帰ろうとしていた。












そのとき、帰ろうとしていた松口に里彩が声をかけてきた。



松口には「もしかして前の話の続きか！！」という考えがあった。










そしてその松口の予想通り



「しゅーへー、前の話の続きだけど。」










待ち焦がれた言葉だった。