…確かに恋はしたいけど
いい人なんていないし
何より……

また恋愛して傷つくのが
怖かった。


「そういえば、あたしは彼氏
できちゃった!」

「えぇぇぇ、またできたの?」

…大きな声を出し過ぎた
せいか、周りにいた部員が
一斉に振り向く。

「あ、何でもないよっ!
みんな気にしないで~!!!」

「…もう、梓ったら
大きい声出し過ぎだって!」

「梓~。何の話~?」

あわわわ、なんか
みんな来ちゃった…

「あ、別になんでも
ないんだけどね~!」

「ふ~ん、まあいいや。
みんなお昼食べよ~」

…ふぅ。危ないところだった。

「で、お相手は誰なの?」

「ああ、えっと…
C組の逞なんだ」