それから二人はもくもくと歩き、日が暮れる前に今日の野宿の場所を見つけ夕食をとっていた。

「それにしも、本当に不思議だな。ミランダには悪魔が見える瞳があるし、その髪の色も見たことがない。あと…その小ささ。」

「む、小さいのは関係ありません!」

ミランダは頬を膨らませて怒った。

そんな子供っぽい怒り方にますます笑えてしまう、ニクス。

「ごめんごめん。でも、お祖母さんもミランダと同じ髪と瞳の色だったのかな?その瞳のおかげで悪魔が見えるって言ってたけど。」

「うーん、お祖母さまの髪は若い頃は薄い茶色だったとか聞いたことがありますが、私の記憶の中のお祖母さまはもう白髪で、瞳は私と同じでした。それにお祖母さまがこの瞳のおかげで悪魔が見えるって言っていましたし、お祖母さまも見えていたのであまり気にしたことはなかったんですけど、小さい頃村の人にたまたま会ったことがあって…気持ち悪いって言われて…」

あの村の反応から酷い目にあったのは予想してたが、この国に伝わる魔女の話しもここまで過剰に反応させる理由でもあるんだろう。