白いベンチ

『咲ちゃんは寛貴が好きなんだよね?』


「なんでそんなこと…聞くの?」



優しく微笑むから…

さっき寛貴に対してみせた態度と違うから…
どんな意図があってその質問をしてきたのかわからない。


探るように見つめるがその答えは見つけることなどできず…



『咲ちゃん…また会おう。今日は遅いし家帰ろう。送ってく。』




一方的に纏められた話と状況に【え?】ってかんじの間抜けた顔をした私はやっぱり涼平の笑顔を見つめていて…


そんな私の頭に涼平はポンっと手を置くと今度はクシャっと無邪気に笑った。