(女の声)「おっはよ〜!!」

突然教室中に響く甲高い挨拶。

(春菜)「秋子、おはよう。」

(庸介)「おぉ三井か!?お前も相変わらずだな。」

(秋子)「え?何が!?」

(庸介)「なんでもねぇよ。」

庸介は少し微笑みながらそう言った。

この三井秋子は春菜の小学校以来からの親友である。だが春菜と違って優等生とはお世辞でも言い難いが非常に明るく活発的な女子である。

8時5分頃、次々とクラスメイトが出席してきた。

(女子生徒)「おはよう。」

(男子生徒)「よっ!!」

(女子生徒)「秋子〜おはよう〜!!」

皆いつもより出席が早く、明るい表情をしている。

どうやら他のクラスメイトも春菜や庸介と同様にこのクラスとの別れを惜しんでいるようだ。

(春菜)「みんな今日は早いね。」

(庸介)「最後の最後は仕方ないさ。」

そして8時15分頃、1人の女子生徒が教室の中に入ってきた。

(女子生徒)「春菜、秋子、おはよう。」

(春菜&秋子)「冬美!!おはよう!!」

この四谷冬美も春菜と秋子の小学校以来からの親友である。

物静かな雰囲気を醸し出し、活発な秋子とは対照的なおっとりとした女子である。

(冬美)「夏樹は?」

(春菜)「まだ来てないわ。」

(冬美)「やっぱり………」