いや~、聖ちゃんがやっと話しを聞く気になってくれたよ。


 っていうか、

 やっぱり明るい電気のついてる間近で見ると

 聖ちゃんってカッコイイなぁ~。



 黒髪で首筋のところまでの、さらさらショートヘア。

 軽く段切りしてるからカールにはね気味にしてあるみたい。

 前髪は長いから左側に分けているし、顔の右眼の下には小さなほくろがついてる。

 眉はキリッして長く、綺麗なくっきり二重。

 そして大きな碧い瞳。


 月菜は何よりもこの瞳を見てドッキリした!!



 だってだって、

 すごく透き通るような綺麗な碧をしてて~~!

 見惚れてしまうほどだったんだもん!!



 ………………………。



 …………………。



 ただ少し……。



 いやかなり怒ってるみたいけど……。


 あ~ぁ……。

 せっかくカッコいいのに、もったいない……。



 ここに来た理由とか話せって言われたから、月菜も話すことにした……。



「最初に言ったとおり、月菜は月天使だよ」


「月天使?」


 同じ言葉を繰り返してくる聖ちゃんに、月菜は頷いて続けた。


「そう。聖ちゃんの心を癒すためにやって来たんだよ」


「てか! 人の名前にちゃんつけて呼ぶのやめろって言ってるだろ!」


 睨んで怒ってきた。


 てか、またその話ですか…。


「いいの! 月菜は誰のことだってそうやって呼ぶんだから」 


「そうやってって、誰のことでもちゃん付けて呼んでるのか?」


「そうだよ。呼びやすいもん」


 どこがだよ、みたいな顔をして聖ちゃんは月菜を見てくる。