「確かにみんな気にしなくてイイって言ってたけど、高原さんを残して他の子を生徒会に回すってなると話は別」
自分が迷惑をかけたことも、周りより仕事を覚えるのが出遅れたことももちろん自覚してる。
だからこそ、それを取り戻すつもりで仕事も頑張って覚えていったのに……。
「委員長として風紀委員会にあなたを残すつもりは無いわ」
「っ!」
「キツイ言い方だけど、あなたが一番役立たずよ」
委員長の眼光が鋭くなり、キッパリとした口調でこう言い放たれた。
自分にどれだけやる気があろうと、求められていなければ意味は無い。
何かの役に立ちたくて入った委員会でお荷物になるなんて本末転倒だ。
「……わかり、ました」
これ以上食い下がるなんて出来ない。
藍楽は声が震えるのを必死で堪え、委員長へと深く一礼してみせた。

