いつ頃だったかな?
裕也が変わりはじめたのは。
ある日、学校で友達と話しているとあたし達の会話に慧斗と雅樹が入ってきた。
くだらない話ばっかりだったけど、みんなで楽しく話していた。
チャイムが鳴って席につくと裕也の姿が目に入った。
裕也は机の上で寝ているようだった。
先生が何度か裕也のことを呼んだけど、起きようとしない。
先生は諦めて授業をはじめた。
裕也は休み時間になりやっと顔を上げた。
寝ていたせいかもしれないケド、ボーッとしてた。
どこかをずっと見ていた。
この時から裕也は悩んでいたんだね。
慧斗達が話かけても顔一つ変えずにどこかを見ていた。
あきらかに今日の裕也はおかしい。
あたしが話かけてもやっぱり無理だった。
次の時間は体育。
あたし達は体育館へ向かった。
だけど、授業が始まっても裕也は来ない。
まだ教室にいるのかな?。
先生は保健室にいるのかもしれない。そう言ってたけど、体育の帰りに行ったら誰もいなかった。
教室にもいない。
どこにいるの?
あたしは学校が終わった後に裕也の家に行った。
裕也のお母さんの話だと、最近裕也はほとんど自分の部屋から出て来ないみたい。
ご飯を持って行っても全然食べないらしい。
「ごめんね。みおちゃん、裕也出て来ないみたい。」
「わかりました」
そう言ってすぐ帰った。
そう言えば、裕也目が腫れてた。
泣いてたのかな?
どうして?
何があったの?
数日後、事件は起こった。

