「あ、あの!」 「何ですか?」 「ごめんなさい…。私みたいな子供が婚約者だなんて…」 「えっ?いや、そんなことないですよ?」 泣きそうな表情で頭を下げる雪乃ちゃんに慌てる。 もしかして俺の気持ちが表情に出てたか? そうだよな…、雪乃ちゃんの方が本当は泣きたいよな。 まだ中学生なのに俺みたいなんと婚約なんて。 「とりあえず今日はもう遅いから休みましょう?」 グスッと泣いている雪乃ちゃんの涙を拭ってあげ、鞄を持ち部屋へと案内する。