「雪乃ちゃんって好きな人いる?」 「……えっ?」 顔を真っ赤にしながら、紅茶を飲む手を止めた。 「俺と婚約したからって関係なく、本当のこと教えてほしい」 そう言うとしばらく黙り込み、「…います」と顔を真っ赤にした。 「…分かった」 相手は悠斗だったのかな…と思いながら、俺は寝室に戻った。 悠斗も雪乃ちゃんが好きなんだろうな…。 俺って意外と鈍感? 婚約したあとに二人の気持ちに気付くなんてバカだ。 でも、俺も雪乃ちゃんが好きだ…。