涙が溢れたのは、当たり前だった

「ふぇ・・・もうどこにも行かないでっ・・・」

「あぁ、約束」

「うんっ・・・約束・・・っ!」

「これからは、その・・・デートも行こうな」

ぽつりと、呟く・・・

照れてるみたい、可愛い・・・

「うん・・・絶対ね?」

クスッと笑って約束する

「いっぱい、笑おうな」

「うんっ・・・!」

それからしばらく黙ったまま

「・・・」

「・・・」

お互いの気持ちを確かめるかのように

ずっと見つめ合ったまま

黒瀬くん、黒瀬くんのその相手を真っ直ぐ見つめる目が大好きです

公園の大きな時計の針が音を鳴らしている


ふと、その沈黙を黒瀬くんが破る
 
「そろそろ、帰るか」

「あ・・・うん・・・」

わかってる

黒瀬君が私のことを思って言ってくれてる事くらい

でも、もう少し・・・一緒に居たい

そう思うのは私だけ・・・?

「・・・・名残惜しい、な」

そう言って黒瀬くんは私を抱きしめた

「俺、ずっとこうしてたい」

「・・・うん」

私もだよ、ずっと、このままがいい

「でも、帰ろうな」

「うん、帰ろう」

2人で笑い合ってから

手を繋いで歩いて帰る道