「黒瀬くん・・・」

見つけた、私の大好きな人

月明かりに照らされた黒瀬くん


これからも

ずっと好きな人


「美優・・・遅い、よ」

私に気づいた黒瀬くん

そう言って微笑む

その笑顔は今まで見たどの笑顔よりも

綺麗、綺麗だった

思わず、見惚れてしまいそうなほどに

「ご、ごめん!」

「ん、嘘だよ・・・全然待ってねぇし」

謝るとクスッと笑いこう言った




「こんな時間にごめんね?」

「全然、今日放課後行けなくてごめん」

「いいよ!!大丈夫」

「美優もすぐ、帰ったよな・・・?」

「あ・・・、う、うん」

本当は待ってた

けど、言わないよ


「そっか、よかった・・・で、話って何?」

「あ、・・・あのね」

思いっきり息を吸って言葉を口にした


言いたくもない偽りの言葉を