「もう、放課後・・・」

ぼーっと、しているとあっという間に時間は過ぎた

「ふぅ・・・、」

ぎぃっと屋上の扉を開ける

心地良い風が頬を掠める


黒瀬くんを待ち、再びぼーっとする

そして、時間が過ぎる

「・・・まだ、来ないのかな?」

そんな事を呟く、と

キーンコーンカーンコーン

お決まりのチャイムが鳴り響く

「もう、最終下校時間・・・?」

携帯を開く

(受信数 1)

そのメール

それは、黒瀬くんからのメールだった

《ごめん、今日行けなかった》

そう書かれている携帯の画面

「あは・・・、あはは」

こうやって、黒瀬くんが来るのを待っていた

だが、そんな時間が無駄のような気がした

ばかばかしくて、笑うしかない



「あはは、・・・あは、はっ・・・」

ふいにポロッと涙が零れた

「あれ、なんで涙なんか出るんだろう?」

拭いても拭いても出てくる涙

「わかってたのに、な?おかしいや・・・」

もう、駄目だ

そう思った、信じてるだけじゃ、駄目なんだ・・・

 



私はこの時にあるひとつの決意をした

もう迷わない

もう迷えない