「ん・・・?あ、あれ?」

ふと、歩いていた亜樹が足を止める

その目線の方向を見る、と

「黒瀬くん・・・?」

「な、なんで女の人と一緒に居るの?」


其処に居たのは黒瀬くんと綺麗な女の人

「美優・・・?あの人知ってる?」

心配そうに亜樹が聞く

そんな亜樹に私は

「ごめ・・・ん、・・・きょ、う・・・やっぱり帰る、ね」

そう言った

零れそうな涙を抑えながら、


「え?ちょっと、・・・?!み、美優?!」

走り出した私の背中に

亜樹の心配そうな声が届く





だけど、そんな私は

ただ、涙を我慢していて

亜樹の元に戻る事は出来なかった







ごめんね、今は少し独りにさせて