俺のジャージの上服をかぶって寝息をたてるデュランを見る。
デュランとシリクスは親友でよく2人で戦場へ向かった。
「お前が死ぬときは俺が死ぬときだ」
ポツリと呟いた言葉に胸が熱くなる。
結局、俺はシリクスの盾となってシリクスを守る前に死んでしまったから。
今度は何がなんでも守りたい。
初めて出来た親友で
初めて自分が命をかけて守りたいと思った人間で
初めて自分が背中を預けたいと思った人間だった。
死ぬとき、考えていたのはずっとデュランの事だった。
デュランは無事なのか
デュランは今どこにいるのか
デュランは幸せだったんだろうか
デュランは
デュランは
デュランは
デュランは
デュランは俺と親友になった事を、悔いてはいないだろうか。
もしも神様、アンタがいるなら、もう一度来世でもなんでもいいからデュランの傍に居させてほしい。
今度こそ、守り抜いてみせるから。
だから、もう一度、デュランと会う機会をくれ。
俺の前世の記憶はそこまでで。
後は激しい眠気しか覚えていない。
「デュラン、」
今は見えない顔が浮かぶ。
初めて会った時、女とは知らずに抱きしめた。
会えて、嬉しかった
何より、神様がもう一度チャンスを与えてくれた事が何より嬉しかった。
2000年近く待った。
デュランと再び交える日を。
そして、デュランの隣を歩める日を。

