後ろの迫田くん





触りたい。



キラキラしてるめがねに手を伸ばしてみた。

めがねまで後数センチの所で、あたしの手は止まった。


「変身がとけるのか?」


たじろーに手を掴まれたから。


「カップラーメン。」

「チッ。」

「・・・。」

「・・・。」

「めがね。」

「・・・。」


あとちょっとだったのに。

少し頑張れば届きそうだけど、まだ腕をたじろーに掴まれてる。


「テスト」


成立した。

たじろーとの会話が初めて。


「テスト終わったらな。」


これは、ちゃんとテストに答え書いたらめがね触らせてくれるって言ってるんだと思う。



あたしは振り返りプリントとシャーペンを取って、たじろーに向き直った。


「分かった。」


あたしは名前を書くと、大急ぎで『迫田次郎』と名前の書かれたプリントを見ながら解答欄を埋めた。