その頃、しずくは金髪をバイクに乗せて教会へと向かっていた
ハクさんにしか治療は頼めなかった。
痛みで金髪は意識が朦朧としている。撃たれた箇所から血が止まらない…紫色の唇が今かなり危険な状態であるということを物語っていた
「もういい…降ろせ…苦しむのは好きじゃない。どこでもいいから早く殺してくれ…頼む…」
金髪は初めて弱々しい態度を見せた
自分の命はもう助からないと悟ったのだろう
「私はあなたを死なせない…やっと逢えたんだから…絶対に死なせない…」
私は諦めない…この人の中に平太がいるなら、私は何だってする。今度は私が助ける番だ…
