社長は愕然とした しずくの幸せを誰より願っていたのはいつも社長だった 殺すべき相手がしずくの愛する人だという現実にやり場のない感情をどこにぶつけていいのか分からなくなっていた 「いつもそうだ…俺の人生はいつもうまく廻らない…」 社長はそう言い残し、上のフロアに上がっていった まだ肝心のマフィアのボスは生きている… 五右衛門は後を追うように寂しそうな背中を見つめながらついて行く