「私は桜が嫌いなんだよ、私よりもはるかに永く生きしかも美しい。普通の桜ならまぁ人よりちょっと長生きなだけだから許せるが、丘の上の桜はきっとこれから先、私が死んでも何百年と生きるのであろう。それが許せんのだ」 殿は子供じみた安易な考えであの桜を切ろうとしていたのだ 許せなかった しずくが大事にしている桜をそんな安易な考えで切ろうとしていた殿に そしてそんな命令を忠実に守ろうとしていた自分自身にも…。