「何見てんだよ」 目つきが悪い青年。 私はスーパーマンのポーズのまま 止まって彼と目があった。 「見てんじゃねぇよ」 ベッドに座る彼の手には 果物ナイフ。 その先は彼の首を指していた。 私はスーパーマンのポーズから 空中であぐらをかいた。 「どうぞ続けて」 「……」 「……」 「そんな見られてちゃ 死ねねーよ」 「私は他の人には 見えないんだから 変わりないでしょ」 「いや、俺には見えるし」 彼は横にある果物が乗った テーブルにナイフを置く。 「あー、死ぬ気失せた」