私はその女に テーブルに置いてあった ビスケットの箱を投げた。 「うるせぇんだよ 黙れよハゲ」 自分を見てるようで また吐き気がした。 戸惑う男女を背に 私たちはその場を離れた。 なぜかウメコは 泣いていた。 悪いことを してしまったか。 「さっちゃんは つらくないの?」 「ぜんぜん」 出会い系だから 取ったり捨てたりは 当たり前だし 他に女がいるのも知ってた。 遊びの一人。 死んだことも知らない。 あー、嫌な気分。