「あ、じゃあ、 さっちゃんの恋人は?」 「恋人…?」 どんよりと 心の中が黒ずむ。 「私も彼氏いるんだけど… あ、もちろん生きてるよ? 私が死んでから彼を見に行ったら すんごい豹変っぷりで怖かったぁ。 もぅ野獣ですかって感じ!!」 またウメコは 一人で語り始めた。 「んで、さっちゃん恋人いる?」 「え…」 「その反応はいるって事だね! 行こうよ行こうよ」 「いーよ、行かなくて」 「どうせ行く事ないんだしぃ」 私はウメコに言われ しぶしぶと彼氏の家へ案内した。