下界に行く―。 ぼんやりと考えながら 案内された部屋には 洗濯機の中に 大きな青い渦を巻いたものが 入っていた。 ドラ○もんの タイム○シンみたい。 「ブルーホールだよ」 ウメコがわくわく しながら言った。 「これ作るの 大変だったんだから」 発明家でもある サユリさんが言う。 「じゃあ、さっちゃんの 里帰り行きましょうか」 その掛け声とともに 生きてた時の事が 蘇ってきた。 『透明人間になったら なにがしたい?』 私たちは 青い渦巻の中に 飛びこんだ―。