「日本語うまいね」 「幸子さんは 日本人の方なんですね。 ここでは全ての言葉が 自分の母国の言語に変換されて 自分の耳に伝わってくるらしいです。」 「都合がいい天国だね」 そう言うと、彼は小さく笑う。 「行ってください。 ここはなんとかしますから。」 「そう言って死んだの?」 「僕は子ども兵士ではないですよ」 彼はまた苦笑して 私を送ってくれた。