ちょっとやけに なってテントを 離れた。 「あっ、ちょっと!!」 少年が追いかけてきた。 「謝る気ないよ」 「そうじゃなくて… お名前は…?」 私は振り返って 彼を見た。 目があった彼は 目を泳がす。 「幸子」 「幸子さんですね。 僕、ピキって言います」 「どこの国?」 「イラクです。 爆破で死にました。」 死んだ理由は聞いてない。