(´Д`)


体格の良い男性が
右手でカギを振り回しながら
こちらへ歩いてくる。

逆光で顔が見えない。

「団長…」

少年は分かったらしい。
この人が団長か。


「おや、ついさっき
天国に来た嬢ちゃん
じゃないか。

君のさっきの行動には
驚かされたよ。」


かっかっかっかっと
豪快に笑う。

さっきの行動?
ああ、サーカス団に
ついて行こうとした事か。


「嬢ちゃん。
君が自分の可能性を
確かめたい気持ちは
充分に分かる。

だが、ライオンに
食われる食われないは
おもてなし劇団ではない
君には関係ないことだよ。」


関係ない。
なら、目の前にいる
ライオンは何なんだ?
私の目の前にいるのだから
それだけで関係あるはず。