遠方から 騒がしい声がする。 やな予感。 「待ちやがれ! こんちきしょぉ! てめぇのせいで ワゴン壊れたじゃねぇか!! 上司に怒られるのは あたしなんだぃ! どう落し前付けてくれるんだ すっとこどっこい!」 ワゴンに乗っているのは 今度はサラさん。 その後ろでウメコは 必死でワゴンを押している。 「あ、メイドのサラさんと…」 「少年。馬車を出して」 「え?でも、追いか…」 「いいから出せ、 すっとこどっこい(棒読み)」 私たちはなんとか 彼女らから逃げ切った。