「美紀、久しぶり」
「久しぶり。テストどうだった?」
いつもの美紀の明るい声。
奥から猫の鳴き声が聞こえる。
きっと飼い猫とじゃれ合いながら電話しているのだろう。
想像するとなんとも愛らしい。
「死んだ。マジ、再試覚悟です」
「アハハ。がんば。ねぇ、夏休みどうする?」
「ずいぶんと壮大な質問だな」
「私、めっちゃ行きたいところあるんだ。
海とか動物園とか恐竜博とか」
「恐竜博ってなんだよ」
俺はプッと吹きだす。
たまに突拍子もないボケを言いだすから面白い。
「今年、開催されるんだよ!行こう!」
「お前、そういうの興味あったっけ?」
「うん!!!!!」
断言する美紀にまた笑ってしまう。
こいつ、ツボだ。



