山崎との勉強会の帰り道。
俺は電車の中でドアのはじによりかかり教科書を開いたまま美紀のことを思う。
もちろん性的な妄想。
美紀があんあん喘いでいる姿を想像しながら
ふと目の前の吊り革をつかんでいる女性に目がいく。
スラッとしたスレンダーボディーに手足の長さ。
水色のポロシャツに茶色のショーパンというラフな格好にストレートの長髪がよく似合っている。
下を向いている彼女は、やつれているようにも見える。
きれいだ。
だけど、一つ違和感がある。
吊り革を持っていない手ぶらな手首に包帯が巻かれている。
丁寧に線を描いているその包帯は彼女にとって不自然だ。
これは…。
゙もしや"と思わせるものであった。
そして顔を上げると彼女と目があった。



