「私?私はまだ決めてない!!」


私は自慢げに、仁王立ちしながら言う。

皆がどうするかは気になったけど、自分の進路はまだ決めてないんだよね。


「はっ!?そろそろ決めとかないとやばいんじゃないの!?」


ごもっともです、繭ちゃん…。

「あっ!!でも、夢はあるんだよ!?」

「…どうせお嫁さん、とかいうんでしょ。」

「うっ。漣、先に言わないでよ!!私が言おうと思ってたのに…。」

「中学の頃から言ってるじゃん。」

「そう!!私は、いつか王子様が迎えにきてくれるのを待ってるの!!」

「ハイハイ…。」


そんな呆れないでよ、漣…。

なんか、切なくなってきた…。


あっ、いいこと思いついた!!


「ねぇ、ねぇ。あのさ…、」

「梨沙はほんっとすぐ話変えるよね。」

「まぁ、そこが梨沙ちゃんのいいところでしょ?それで?」


友莉香、ナイスフォローです!!


「あのね、新学期が始まったら勉強とか部活が忙しくて、4人で遊ぶって難しくなると思うんだよね。
来年は、受験勉強で遊ぶどころじゃないだろうし…。」

「そりゃあ、そうだな(笑)」

「だから!!今年の夏は思い出に残ることをしようよ!!」