人通りの多い町。


そこにひとりの少年が男に追われていた。


「こら!待たんか!」


どうやら少年は男の店からから食べ物を盗んだらしい

「…はぁ…はぁ…あの野郎!どこ行った!」


少年は建物との間の狭い道に隠れていた。


「よし!今日の食料いただき!」


彼の名前はリト、16歳の少年だ。金髪に近い茶色の長めの髪を後ろに縛っている。


彼は幼い時に両親を亡くし、それから道端で貧しい暮らしを送ってきた。


何かを盗まなきゃ生きていけない。


彼は幼い頃から何かを盗んで生きてきたので、盗む実力はかなりのもの。


「なあなあ、知ってるか?この町の倉庫に人形が置かれてあってな、それが珍しい人形なんだってさ」


突然耳に入ってきた声に、リトは反応する。


「あのな、だからその人形、高く売れるかなって俺ちょっと思ってな」


「お前そうゆう話好きだなぁ」


「だって高く売れたらいいじゃん」


そんなふたりの話をリトは聞いていた。