桜りっぷ

「こらっ、タカツキ・・・」

浬は、二年の教室へ向かう途中
使われていない教室の方から
生徒の笑う声が聞えたような
気がした。

教室のドアを開け放つ、浬。

そこは、そこで屯する奴らの
私物で溢れ、奴らはその場所で
好きなように、快適に過ごして
いた。

「お前、誰だ?」

「この中に、一年の
 清水っているか?」

「俺だが
 
 俺に、何の・・・」

浬は、ヅカヅカと清水が座る
席の前に立ち、奴の目の前
机を思いっきり蹴り飛ばした

「何だぁ~、お前」

「何しやがる」

立ち上がる、清水の仲間と
至近距離で向き合う、浬。

「それはこっちの台詞だ」