その翌日、弦は学校を休んだ。

浬は、学校を早めに切り上げて
弦の家へ向かった。

朝帰りをして、寝坊したのか?

ピンポーン・・・

インターホンから聞える声。

「はい」

「新聞、いらねえっすか?
 今なら洗剤付いてるよ」

「今、親、いねえから・・・」

「セキ、バカ
 俺だよ俺、カイリ
 
 気づくだろうが、普通」

「ああ、待ってろ
 
 今、開ける」

玄関のドアが開くと出て来た
弦は、顔を腫らして、額には
カーゼが貼られ、歩く足元も
ふらふら。

浬は靴を脱ぎ、さっと弦の腕を
自分の肩に回し彼を支え
寄り添って歩く。

「何があった?」

「昨日、お前行かなくて正解」