遠い昔・・・

一度だけ、ある男に
付いて行った事がある。

漫画から出て来たような
完璧な容姿に心を奪われて
彼の冷たい手に触れ
心がドキッとなって後は
そのまま流れに身を任せ
体を重ねた。

あの時の私は、まだ子供で
翌日もその翌日も彼に
会える、そう思ってた。

まさか、この私が遊ばれて
捨てられるなんて・・・

これっぽちも
思いもしなかった。

傷ついた私は、ほんの少し
恋に臆病になった。

あの時と、今と違うのは
今回は、最初から遊びだ
と割り切れていたこと・・・

割り切って、身を委ねた私に
もう一度会いたいなどと
言う資格は無いし

貴方も、私にもう一度会う事
など望んでいない。