桜りっぷ

「それは、尾だろう」

「脇にまで」

貴方の肌に触れそうになった
手を、私は戻そうとした。

その腕に貴方が触れた。

力強い力に引き寄せられ
抱きしめられる。

この腕の中に、何人の女を
抱いたのだろう?

「何、考えてる?」

「シャワー
 浴びてきていい?」

「ああ、待ってる」

熱いシャワーを肩から
浴びながら、私は
また想うの・・・

何してるんだろう?

今朝、出合ったばかりの
岸邊塁という名前しか知らない
あの人と

・・・するの?