桜りっぷ

私は、黙ったまま頷いた。

貴方は前を見て私に問いかけた

「いいの?」

私は前だけを見つめて答えた

「いいよ」

私は、子供じゃないもの

泊まるということが
どういうことか
ちゃんと知ってる。

分かって、イエスと答えたの

夜の街を走り出す車・・・

私の瞳に映るのは、腰元に
タオルを巻き浴室から出て来た
貴方の姿。

雫が流れる、貴方の裸身を
私は見つめる

貴方は髪をタオルで拭きながら
言った。

「見慣れてるのか?
 
 初めてみた女は
 大概、脅える」

背中一面に、黒色の鳳凰
ピンク色の桜

「どうして、脅えるの?
 綺麗な桜
 鳳凰のこれは、羽?尻?
 あっちこっちに綺麗」