「私だけ、仕事を続けて・・・
 貴方は、私の為に極道を
 捨ててくれた
 
 それなのに、私だけ
 カイリ、私ね・・・」
 
「仕事は、今までどおり
 続けろ
 
 お前は、これまでに何度も
 俺の為に全てを捨ててくれた
 
 もう、何も捨てること
 無いさ
 
 それに、極道をやめたのは
 お前の為じゃない
 俺自身が、気づいたから
 親父や、亡くなった一夜の
 祖父ちゃんのように、自分が
 本当に命をかけて
 守りたい物が何なのか・・・

 それは、藍、お前・・・

 愛する人を悲しませたくない
 愛する人の傍に居たい
 その事に気づけて、俺は
 良かった
 
 俺は今、幸せだ」

痺れる瞳で私を見つめないで
この心臓が止まりそうだよ