桜りっぷ

命を削っても

浬は、止まらない・・・

撃たれることを覚悟しながら
銃口に背を向け、浬は告げる

「組長さんよ
 俺を撃ちたきゃ、撃てよ
 今死んでも、俺は本望だ

 アンタは、どうだ?」

灰塚組長を睨みつける
入江組の連中・・・

八代目に何かあれば
必ず、お前を殺す。

無数の男達の熱い視線に
脅える灰塚の手から放れた
銃は、音を立てて床に落ちた

抗争は終わる・・・

ここは、会澤組傘下
藤組の事務所。

そう、センと塁は話をしている

「ルイ、本当にいいのか?」

「はい、あのシマは元々は
 こちらさんのシマだと
 八代目が申しています
 
 どうぞ
 受け取ってください」