桜りっぷ

「まあな・・・」

「やっと、この時が来た
 長い間、待ったんだ
 
 いい加減、限界
 
 カイリ、手っ取り早く
 始めようぜ」

「ああ、そのつもりだ

 皆、聞いてくれ
 これから、灰塚に出向く」

抗争は凄まじく、血雨が降る

浬の前に立つのは、灰塚組組長
その隣には、右腕の新居朱鷺の
姿があった。

「こんなにも若く
 何にも知らねえ、ガキに
 いったい何ができる?
 
 元からいた入江組の奴らも
 先代の呆けにつき合わされて
 大切な代紋を、こんな若造に
 任せるなど、俺なら
 たまんねえな」

「おっさん
 ガキ呼ばわりは、止めてくれ 
 俺の名前は、タカツキカイリ
 
 無駄口、叩いてる暇
 あんのかよ
 
 アンタ、殺すよ」