浬と塁は、家までの
距離を少しだけ歩く。

「疲れたな」

「ああ」

そこに、中学生ぐらいの
三人の男子が寄ってたかって
一人の気弱そうな男子を
虐めていた。

「泣いてるじゃん
 情けねえ奴」

「バカじゃん
 ギャハハ」

バカにして笑う声・・・

男子達の後ろから
浬は、声をかけた。

「おい、お前ら
 何やってる」

「いじめか?
 いじめは、よくねえな」

塁は、少年の頭に
手を置いた。

「おじさん達には
 関係ないだろう
 
 面白いところなのに
 邪魔すんなよ」

塁の手を振り払う少年。