桜りっぷ

浬は、テーブルの上に
財布をバーンと置いた。

それは、分厚い財布・・・

「これで、好きなだけ
 飲ませてくれ」
 
「お客さま・・・」

財布を浬の内ポケットに戻した
支配人。

「スタッフ
 ・・・ちゃんをこちらに
 今すぐ・・・」

「なあ、どうせなら
 愛嬌がある女にしてよ」

この後、浬達はじゃんじゃん
高いお酒を頼み、このテーブル
だけは高級クラブとは思え無い
ほど、下品に盛り上げる。

女の子達も、盛り上がる。

「こんなに楽しいお酒
 飲んだの、久しぶり
 私には、この店はやっぱり
 合ってないかも」

「じゃあ、辞めて
 俺の親父の店に来いよ」

「本当、そうしようかなぁ」

塁と舎弟、女の子達が盛り上がる
中、浬はお酒を黙ったまま、只管
飲み続ける。