桜りっぷ

驚く、塁の表情を見つめて
茉優の瞳に涙が溢れる。

両手で顔を覆った、茉優は
塁に言う。

「それなら
 それで構わない
 
 貴方がアイを好きでも
 それでもいいの・・・」

「ヒロ?」

茉優が顔を覆う手を外させて
その両手首をベッドの上
押さえつける塁。

塁から視線を逸らし、茉優は
声にならない声で囁く。

「(貴方に)出会って
 触れて、恋をした」

「ヒロ」

潤んだ綺麗な瞳で、塁を
見つめる茉優は、深呼吸を
した後、強い口調で告げる

「私は
 
 あなたのことが
 
 こんなにも好き」