桜りっぷ

浬が消えたことで、一旦は
どうなることかと思った挙式
披露宴も、無事に終わり

嬉しさに涙を流した両親も
もらい泣きをした人々も
最後には、微笑み合う

出席者、みんなの顔に
幸せの笑みが零れ、溢れ
最高のひと時は幕を閉じた。

高級ホテルに

二人きり・・・

浬の首に付けられた
ネックレスを外した私。

「貸して」

髪を掻き揚げて、私の元に
ネックレスが戻るのを待つ

背中に、愛する人の存在を
感じる・・・

首からぶら下がるネックレス
に、私は触れる。

ドキッ

その手の上、貴方の手が
触れる。

誰か

このドキドキを止めて