「好きな

 わけ、ないよ」

ぽろぽろと零れる涙・・・

そこには、もう
大人ぶった私などいない。

止まらない、涙・・・

「一夜の愛
 
 そんなものいらない

 苦しいだけ、だよ・・・」

私の元へと、貴方は
一歩二歩と近づく・・・

涙で濡れる私の頬に手を翳す

その温かい手に、私は甘える

泣くほど会いたかった貴方が
泣いてる私を抱きしめる。

貴方の腕に
抱きしめられながら

浬に貰った腕時計の針が
もう一度動き出した意味を
私は知る。

貴方に触れて動き出した
のは、私のハート。