桜りっぷ

「カイリ」

「先代・・・」

腰元を抑え、膝を付く、浬。

浬は首元、ネックレスに触れ
瞳を閉じた。

辺りは、騒然となる。

「お前
 よくも、カイリを・・・」

塁の瞳に、薄っすらと
浮かぶ涙・・・

滲む視界・・・

傷ついた姿で男に
立ち向かっていこうと動く
塁に聞こえる声。

「やめろ、ルイ」

「カイリ、お前・・・
 
 撃たれた・・・
 
 死んでねえの?」

「みたいだな」

立ち上がる、浬の姿に
周りは驚き、喜ぶ。

その時、目の前で
主犯格の男が倒れた。