「少女向けの雑誌モデル
 してるの
 
 これでも人気あるんだよ

 そうだ
 写真、見せてあげる」

茉優は鞄から、フォトブックを
取り出し、浬に差し出した。

「可愛いでしょう?」

「ああ」

ドール、人形のように
いろんなファッションに身を
包み、メイクをして綺麗に
着飾った茉優の写真を
見つめる、浬。

その写真の中、一枚・・・

あどけない、十五歳の少女
の姿が写る。

フォトブックを閉じた浬は  
何かを考えている。

「早く着替えてここを出よう
 心配だから送っていくよ」

子供に話しかけるような
優しい、言い方はやめて。